週末のバンドマン

楽曲の考察から奏法解説、使用機材やらを記録していきます。主にギター。アニソン系メタル系多め。

FIRE BIED (Roselia) ギター弾いてみた

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※公式より引用

bang-dream.com

はじめに 

今回取り上げるこの楽曲。

実は発売前日(この記事を書いている約1年前)にフラゲして耳コピ、その日のうちに演奏動画まで仕上げておりました。


FIRE BIRD (Roselia) fullでギター弾いてみた【BanG Dream!】

世界(日本)広しで流石に世界で1番目の演奏動画投稿とはなりませんでしたが、お蔭様で初動はなかなかの再生数を叩き出してくれたことを覚えています(^^)

 

いつもなら演奏動画を作ったら奏法解説記事も書くのですが、Roseliaの場合は後日オフィシャルバンドスコアも出るだろうと思い、奏法解説記事はスコア発売後に耳コピした自分の演奏動画と照らし合わせてからにしようという算段でした。

 

その後のオフィシャルバンドスコアの発売と、今回のオフィシャルバンドスコア丸々一冊演奏動画&奏法解説記事にする自主企画に合わせまして、改めてバンドスコアとこの楽曲を聴きながら向き合うと共に、解説していきたいと思います(^^)

 

 

Roselia初のヘヴィメタル? 

Roselia楽曲の作曲で最も多いのはElements Garden(以下、エレガ)の藤永氏であると記憶しておりますが、この楽曲の作曲は同エレガの上松氏。

時系列的にはアニメバンドリ二期のOPでもあったBRAVE JEWEL以来ではなかったかと記憶しております。


【字幕解説付】BRAVE JEWEL (Roselia) fulでギター弾いてみた【BanG Dream!2期OP】

 

アニメBanG Dream! 2nd Season

このFIRE BIRDという楽曲が初披露されたのは、アニメバンドリ二期の劇中でした。

過去記事で言及しましたが、上述したOPのBRAVE JEWELにせよ、EDのSafe and Soundにせよ、このFIRE BIRDにせよ、歌詞の内容は後輩バンドであるPoppin' Partyを見守り、激励する内容になっています。

 

作詞も上松氏

Roselia楽曲における作詞最多は織田あすかさんで間違いないでしょう。

その独特な言い回しはRoseliaの世界観そのものとも言えます。

 

しかしながら、このFIRE BIRDの作詞は作曲同様の上松氏。

氏もまた独特の世界観を表現しております。

 

誤解を恐れずに言うなら、筆者個人としてはシンフォギア楽曲のように感じました。

シンフォギアは楽曲だけでなく、原作にも関わっています

(良い意味で)振り切っており、しっかりついていかないと(良い意味で)あっさり置いていかれる…この感じは正にシンフォギアそのものです(笑)

 

筆者progreはメタル好き

今更書くことでもないかもしれませんが、筆者progreはとてもメタルが好きです。

アニメ二期でこの楽曲が初披露された時、あまりにFull版が楽しみ過ぎて、発売前に自分でメタルアレンジの全部弾(叩)いてみた動画を作ってしまったくらいです(笑)


【字幕あり】FIRE BIRD (Roselia) メタルアレンジ【全部弾(叩)いてみた】

アニメ二期ではこの楽曲が、三期ではAvand-garde Historyが最も筆者progre自身に刺さった楽曲であることを鑑みると、やはり自分の中ではRoseliaの楽曲が一番好きなのだなと改めて思わされた次第です(^^)

※勿論、他の楽曲も大好きですよ!

 

奏法ポイント

  1. 16分音符の刻み
  2. Bメロのアルペジオ&エフェクト
  3. 裏メロに被せるオクターヴ奏法
  4. ギターソロ

※チューニングはドロップD(6弦のみ1音下げ)です


FIRE BIRD (Roselia) fullでギター弾いてみた【BanG Dream!】

 

16分音符の刻み

この楽曲の推定BPMは150。

Roselia楽曲の中では特に速いわけではありません。

しかしながら、1曲通して弾く音符数はかなり多い方ではないかと思います。

 

それはこの楽曲の主なリズムが8分裏(8分音符の偶数箇所)にスネアが入る、通称「倍テン」楽曲であるからです。

このリズムに近い楽曲で過去にあったのは、Opera of the wastelandでしょうか。


Opera of the wasteland (Roselia) fullでギター弾いてみた【BanG Dream!】 

ただ、こちらはどちらかというとシンコペーションを多用した、V系に近いノリであると思われます。

 

今回のFIRE BIRDは16分音符の刻みにツーバスドコドコありの、正にヘヴィメタルのノリに近いと言えるでしょう。

 

16分音符のブリッジミュート&オルタネイトピッキング

この楽曲における16分の刻みとは正にこれのこと。

ダウンピッキングの時とは違い、実はスピーディーなノリを出すのが少しだけ難しいです^^;

メタル楽曲を沢山聴いて感覚を掴みましょう!…では解説にならないので、いくつか筆者progre自身が意識している部分を書いておきます。

 

あまり低音域帯を出し過ぎない

音作りですね。

演奏動画では若干失敗してしまったかな…と思うところはあります。

少々込み入った話になりますが、この時からいつも使っているKemperにDiezel社のVH-4というモデルを自分でプロファイリングしたRigを入れて使い始めていました。

この時はリードギターをch3、サイドギターをch4で収録しています。

…が、このVH-4。意外とミドルがしっかり出ており、ch3ですとミドルの下の帯域もしっかり出ているんですね。

勿論、リードの時は抜群に良い仕事をしてくれるわけですが、16分の刻みについては少々しつこくなってしまったかな…と反省しております^^;

実はこの反省を受けて、以後Roselia楽曲の歪ではch4だけ使っています。

 

ch3はAfterglowモカちゃんパートとかで使うようになりました(^^)


Hey-day狂想曲 (Afterglow) fullでギター弾いてみた【BanG Dream!】

 

ギターの構え方

以前に別の記事で少しだけ言及しました。

このFIRE BIRDの演奏動画では、こちらも少し反省点として意識せざるを得ない結果となりましたが、特にStrandbergのような重量が軽く、ヘッドが無くギター全体が動きやすいギターにおいてはこのギターを脇でしっかりホールドするというのが大変重要になります。

 

ガチガチに力むわけではありませんが、同じ刻みでもダウンピッキングと違ってアップピッキングもあるので、しっかり押さえていないとギターが気持ち浮いてしまいます。

浮く…というと極端かもしれませんが、ピッキング時にギターが目立つほど揺れてしまっていたら要注意です。

※私の演奏動画であまりよくない例として観て頂ければと思います(-_-;)

 

ピッキングのアングル

これも過去記事で度々言及してきたことです。

このくらいのテンポでしたら、個人的には平行アングルを推奨します。

しっかり現振動を最大化しつつ、1音1音はっきり聴かせることを狙ってのピッキングです。

 

もっと速いテンポ…おおよそBPM200前後(又はそれ以上)での16分の刻みについては、逆に順アングルよりも更に傾けた縦アングルを意識するようにしています。

※アタックのみ出して、余計な残響を押さえる為

 

ドラムのリズムパターンを意識する

16分音符を綺麗に刻めるのは大事なのですが、個人的にはドラムのリズムパターンを意識して、これに合わせるようにしています。

この場合は、裏8分のスネアにアクセントが来るような弾き方ですね。

アクセント無しで弾く場合より、急かされている印象が出ていると思います(笑)

 

Bメロのアルペジオ&エフェクト (1:05〜 / 2:18〜/ 4:04〜)

演奏動画のリンクが離れてしまったので、再掲しておきます。


FIRE BIRD (Roselia) fullでギター弾いてみた【BanG Dream!】

アニメやゲームのShort版では気付かなかったのですが、Full版を耳コピする際にモニターヘッドフォンで聴いた時にとても印象に残ったフレーズ。

Bメロと、それに近いフレーズとしてCメロのラストのサビ前でも使われているアルペジオです。

 

運指はそこまで難しくないと思います。

音色としては歪ませたサウンドになるので、一番低い弦(この場合は3弦)を軽くブリッジミュートしてあげれば、演奏動画のようなニュアンスになります。

 

エフェクトについて

ここの部分だけ、演奏中にKemperのエフェクトを踏み換えで追加しています。

原曲でどのようなセッティングになっているかは不明ですが、私は…

この2つのエフェクトを組み合わせました。

厳密には異なりますが、コンパクト(エフェクター)で並べるなら…

  • コーラス
  • ディレイ
  • ディレイ

こんな並びになるでしょうか。

 

何故2つもディレイを使ったのか?

これはそれぞれ、

  • 付点8分音符のディレイ
  • 4分音符のいわゆる通常のディレイ

この2つを組み合わせたかったからです。

前者は正にエフェクトとしてのディレイ、後者はどちらかと言えば音をオケに溶け込ませる為のディレイですね。

 

今回の手法とは若干異なりますが、このフレーズを聴いた時にイメージしたのがLUNA SEASUGIZO氏がよく使うディレイフレーズ。


LUNA SEA IN SILENCE (中日字幕)

これはたしか…2分音符と付点8分のディレイを組み合わせていると聞いたことがありますが…すみません、自身が無いので気になる方はご自身で確認お願いします^^;

 

いずれにせよ、この手の美しい音色を狙った音作りをしています。

 

裏メロに被せるオクターヴ奏法 


【奏法解説】サビ@FIRE BIRD(Roselia)【BanG Dream!】

主にイントロやアウトロ、サビの裏で使われています。

 

先に挙げたFull版の演奏動画でも一部聴き取れとはおりましたが、バンドスコアを確認しながら改めて原曲を聴いたところ、それ以上に入っていたこともわかりましたので、別途奏法解説動画としてupしています^^;

 

オクターヴ奏法

Roselia楽曲…というか、バンドリ楽曲では定番の奏法。

当ブログの過去記事でも大変多く取り上げたので、ここでは軽めに。

個人的にはオクターヴ奏法は…

  • フルコードを鳴らすようなストロークを意識して、
  • 弾かない弦のミュートに注意を配りつつ
  • 逆アングルピッキングを意識して

弾いています。

 

開放弦混じりのトレモロピッキング (奏法解説動画:0:40〜 / 1;50〜 / 2;45〜)

トレモロピッキングという用語に馴染みが無いかもしれませんが、要はオルタネイトピッキングを連続で行う奏法です。

こちらはイントロやギターソロ、アウトロ等で使われています。

 

こちらは一般的な運指練習でよくやるフレーズの延長みたいなものです。

個人的にはここは順アングル気味に弾いています。

ピッキングアングルについての過去記事はこちら

順アングルで弾くのは、ピッキング時に弦とピックが擦れる音も音色に反映されるのを狙ってのことですが、最初は平行アングルで弾けるようにしても良いかもしれません。

 

ピックを傾けた方が少しだけ滑りやすく楽に弦を振り抜けられるので、あまりこればかりに慣れてしまうと他のピッキング時…例えばダウンピッキングのみの刻みとかの時に、全音域が十分に出ない細い音になってしまうことがあります。

経験談です^^;

 

ギターソロ


【奏法解説】Gtソロ@FIRE BIRD(Roselia)【BanG Dream!】

この項目に関しましても、上に貼ったFull版のギターソロでは最後にかなりしっかりアレンジを入れてしまった為、バンドスコアをベースに別途奏法解説動画として取り直しました^^;

 

前半のレガート

レガートとは、滑らかに弾くこと。

全ての音をピッキングするのではなく、スライドであったり、ハンマリングやプリングを駆使してピッキングを出来るだけ少なくして弾いています。

 

意外と緩急があって、特にスライドの部分は難しかったりもするので、どのポジションをどの指で弾くか(運指)をしっかり確認しながら弾きましょう。

奏法解説動画のようにテンポを落として弾いてみるのが有効ですし、動画にあるBPM100より更に落として弾いてみるのも良いかもしれません。

 

中盤のトレモロピッキング

一つ前の項目でも出てきました。

奏法についてはそちらをご参照下さい。

 

前半のレガートとは打って変わって勢いのあるフレーズです。

ポジションがひたすらに横移動なので、こちらもテンポを落として運指を確認しながら徐々に原曲テンポに戻していく手法が有効かと思われます(^^)

 

後半のアルペジオ

最後はアルペジオフレーズでCメロへの盛り上がりを表現します。

使うポジションは基本2つ。

それぞれ音の動き方も少々異なる為、ここもテンポをしっかり落とした状態で確認してから弾きましょう。

※筆者progre自身もちょっと危ういのがわかりますね^^;

 

最後に  

Roselia初のヘヴィメタルとも言われる楽曲でした。

個人的にはドラム、宇田川あこ役の櫻川めぐさんがメタルばりのツーバスを踏むことに感動してしまった同楽曲なのですが^^;

※今までツーバスフレーズはあったが、この手のメタル系は初と思われます

 

声優さんが実際に演奏を行うリアルバンドの事情故ですが、初期の簡単な楽曲に比べると、この辺の時代は雲泥の差ですね。

勿論、世の中にはもっと難しい楽曲は沢山ありますが、このように段々と段々と楽曲で使う技術が増えていくというのは、実際演奏動画や奏法解説で追っている筆者progreにとってもとても面白いです(^^)

 

この先どのようなカタチのバンド・楽曲になっていくのか。

しっかり見届けていきたいですね!

 

 

これ程の長文を読んで下さってありがとう御座います!

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参考音源

参考バンドスコア