はじめに
去る2021年12月。
BanG Dream!系のセッションイベント、バンドリセッション東北Dreamers Anthemに参加してきました。
このセッションに際して新たに耳コピから仕込んだ楽曲を奏法解説記事にしたいと思います。
カップリング曲も弾きました
この楽曲は新譜として発売された際にフラゲして、カップリング楽曲の方を演奏動画・奏法解説記事にしております。
Tab譜も販売しております
PiascoreというサイトにてTab譜の委託販売も行っております。
意外にヘヴィメタル?
カップリング楽曲の奏法解説記事を書いた時、つまりフラゲして数回聴いた印象だと、この楽曲はポップな印象を持っていました。
故によりヘヴィでアグレッシヴな印象を受けたカップリング楽曲を優先してコピーしたわけです。
しかしながら今回セッション会での楽曲成立を機に聴き込んでみて、意外とストレートなヘヴィメタル路線のフレーズが使われていることに気付きました。
そういった筆者好みのギターアプローチ視点からも、楽曲・奏法解説をしていきたいと思います(^^)
奏法のポイント
※耳コピにて音取りしています
チューニング
まず特筆すべきはこの楽曲のチューニング。
この原曲の最低音はC(=ド)です。
一般的なギターのレギュラーチューニングの最低音はE(=ミ)なので、それよりも2音程低い音を出す必要があります。
ドロップCチューニング
Cという最低音に対応する為に7弦ギターを採用したり、通常の6弦ギターを全弦2音下げにしても良いのですが、現実のRASの使用機材に倣うのであればドロップCチューニングで対応します。
ドロップCチューニングとは、ドロップD(6弦のみ1音下げる)チューニングの応用で、
全弦1音下げ+6弦のみ更に1音下げ(=2音下げ)
(6弦から順に)C→G→C→F→A→D
となるようにチューニングします。
RASの楽曲としては特に珍しいわけでもなく、過去のいくつかの楽曲でも採用されているチューニングです。
【公式】RAISE A SUILEN「EXPOSE ‘Burn out!!!’」ライブFull映像【Poppin'Party×SILENT SIREN 「NO GIRL NO CRY」DAY2】
【ヴァンガードED】Takin' my Heart (RAISE A SUILEN) ギターfullで弾いてみた【BanG Dream!】
弦のテンション(=緩み)
通常、エレキギターに張る弦のゲージ(=太さ)は09〜42又は10〜46です。
※筆者progreは9.5〜44を採用しています
初めてこのチューニングを試してみると驚きますが、弦がダルンダルンになってしますと思います^^;
筆者はこの手のドロップチューニングの場合は、10〜52のゲージを採用しています。
1番Aメロ前半のリフ (0:20〜)
後述するAメロ後半のバッキングコードリフについてもそうですが、かなりオケに埋もれていて詳細が聴き取りづらいです。
速度を下げたりして出来る限り音を取る努力はしましたが、必要に応じて簡略化したり各々が良いと思うフレーズを弾いて頂ければと思います。
BPM188の刻み
BPM188に対して8分音符のブリッジミュートダウンピッキング。
特にコードのルート音を間に挟みながら刻んでいくスタイルは正にヘヴィメタルの王道と言えます。
当ブログの奏法解説記事では何度も語っていますが、ピッキングする際にピックを当てる角度には拘りを持っておりまして、この手の刻みの場合は筆者progreは平行アングルを意識して弾いています。
ピッキングに関しては他にもピックング時のピックの深さであったり、実に多くの要素が影響しますので、色々と試行錯誤してみて下さい。
Aメロ後半のコードリフ (0:30〜 / 1:53〜)
内容については前段と同じです。
最初コピーした時はパワーコードを弾いているだけかなと思ったのですが、よくよく聴いていると「リフっぽい何かを弾いている?」と思ったので、それっぽく弾いてみました。
その結果、リードのオクターヴ奏法よりはるかに難しくなってしまいましたが、前段同様ヘヴィメタルを感じさせるリフを弾いております。
2番Aメロ前半のアルペジオ (1:43〜)
この楽曲の難易度としてはこのセクションが最も難しかったと感じました。
アルペジオと言っても、一般的にイメージする鳴らしっぱなしのアルペジオではなく、軽くブリッジミュートを掛けながら歪みの音色で弾くアルペジオです。
筆者progre世代ではSIAM SHADEなんかを思い出させるスタイルですね。
※参考例2:10〜まるでDream TheaterのMetropolisの様な変拍子ユニゾンアルペジオが聴けます(^^)
私の演奏動画でもそうですが、ミストーンを起こしやすいのでしっかりと練習しておきましょう^^;
1〜2番の繋ぎや間奏のツインギター (1:37〜 / 3:11〜)
冒頭に述べた「思ったよりヘヴィメタルしている」と感じた最たるセクションがこの辺り。
メインの音に対して上(又は下)3度(あるいはそのオクターヴ違い)でハモるというのはヘヴィメタルに於ける王道のツインリードの手法と言えるでしょう(^^)
※自分の演奏動画でなく恐縮ですが^^;
古くはIron MaidenやMetallicaによく見られたのではないでしょうか。
RAS本家はギタリスト一人という想定ではありつつも、原曲音源やライヴではオーバーダビングや同期を駆使して実際には2本以上のギターが鳴っています。
バンドでコピーする際にこれらを表現する場合は、同じく同期トラックを使用するか、ハーモナイザー等のエフェクターを駆使することで再現性を探っていく形になるかと思います。
ギターソロ (3:20〜)
特に特筆すべき点があるわけではありませんが、きちんとギターソロも用意されています。
最初の入りは低音弦を軽くブリッジミュートしてやると原曲の雰囲気に近付くのではないでしょうか。
続くオクターヴ奏法の次はメジャーコードをなぞって下がってくるアルペジオが少々速いです。
王道のフレーズパターンの一つと思いますので、形ごと覚えておくと良いと思います。
次いで一瞬コードリフの様な部分は、間に入る16分音符のブリッジミュートをスムーズに入れるのがポイント。
ギターソロのスピード感を殺さないように弾きましょう。
個人的には最後のチョーキング後のヴィヴラートを掛け始めるタイミングに気を配りました。
チョーキング後すぐに掛け始めるケースもあるのですが、上手に掛けないとメロディそのものがわかり辛くなってしまいますので、敢えて音を伸ばす時間を作った上でヴィヴラートを掛け始めています。
ヴィヴラートの波もリズムに合うように、音程の幅も出来るだけ一定になるように意識しています。
最後に
曲として聴いていただけの印象と、演奏する為に耳コピした後の印象が結構違った典型例となりました。
演奏する機会をくれたバセ東に感謝ですね(^^)
これ程の長文を読んで下さってありがとう御座います!
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