前回から続きます
エレキギターについての考え方を整理してみようというのが今回の試み。
あくまで筆者progreの音楽的志向に基づいたものではありますが、普段からツラツラとギターについて考えていること…
そこで調べた知識や実践した経験が、この記事をお読み頂いたあなたの参考になれば嬉しいです(^^)
前回までの記事はこちら
ピックアップはわかり易く音が変わる
エレキギターが音を出力する仕組みから考えれば最も音質に影響するであろうピックアップ。
実際にピックアップ交換というのは音の変化がわかり易く、低価格帯のエレキギターの改造として鉄板の手法と言えます。
※鉄板とは言え、ピックアップ特性が好みに合うかはまた別の話ですが^^;
実際に使用してきたピックアップをご紹介
この記事は筆者progreにとって理想のエレキギターを探究するという謳い文句ですので、実際に自分で使ってきたピックアップをご紹介したいと思います。
Dimarzio DP193 Air Norton
IbanezのS2シリーズを購入した後にネック用として交換したピックアップ。
このギターの簡単なスペックは、
- 形状はディンキーストラトタイプ
- マホガニー材のボディ
- ローズonメイプル材のネック(少しだけ厚め?のWizard形状)
- Ibanez特有のニッケルジャンボフレット22f
- ヒールカット加工されたボルトオン(ジョイントプレート無し)
- シンクロタイプのピエゾピックアップ搭載ブリッジ
ギターの機材紹介ではないので、最低限音の特徴を想像出来る程度のスペック紹介に留めています。
参考動画
DiMarzio Air Zone & Air Norton Pickup Demo - DP192 & DP193
Agile Dauntless w/ DiMarzio Air Norton & Tone Zone
音色を聴いて頂くのに適切な演奏動画を撮っていなかったので、YouTubeから拝借させて頂きました。
どちらもフロントピックアップに搭載されていますので、セレクターがフロントになっている時の音色ですね。
所見
特徴としてはとてもクリア。
クランチくらいまでだとコードを弾いた時の分離感は圧倒的です。
これだけならヴィンテージサウンドを狙った低出力・PAF系のリプレイスメントピックアップでも数多く出回っています。
air Nortonが更に優れていると筆者が感じたのはコンプにも似た独特の押し出し感。
上に貼った参考動画でも感じられますが、クリーン〜クランチ〜リードサウンドまで、クリアなのに音が強いという特徴があります。
ここに好みが分かれる部分があるわけですが、大音量で演奏することが多いハードロックやヘヴィメタル(以下、HRHM)や、その手の音色を使うことの多いアニソン系やポップス系にとてもマッチすると思います。
Dimarzio DP161 Steve's Special
同じくIbanez S2シリーズのブリッジ用ピックアップとして交換しました。
【BanG Dream!】Neo-Aspect (Roselia) fullでギター弾いてみた
所見
まずはそのハイパワー感です。
マグネットがアルニコではなくセラミックということもあり、その出力の高さを感じることが出来ます。
同社のハイパワーピックアップで有名なモデルにTone Zoneがありますが、唸るようなハイパワーを出すTone Zoneに対してこちらはもっと高音域にレンジが広いです。
ここにこのピックアップの特徴があります。
一般的に高出力のピックアップは歪ませるのに適しているのですが、その分高音域のレンジが削られ、全体的に中音域帯に寄ってしまいます。
勿論、この中低音域を強調した音色はわかり易いハイパワー感もあり、実際Tone Zoneはそのようなサウンドなので、ハイゲインサウンドがお好きなギタリストはそちらも試してみる価値ありです(^^)
※ギターのブリッジ幅が広い場合はFスペースタイプを購入して下さい
話を戻しますが、このSteve's Specialは高出力にも関わらず中音域を下げて低高音域帯を引き上げるという独自技術となっています。
動画ではアニソンとメタルの楽曲を例に挙げましたが、十分なハイゲインである一方その音抜けや、ピッキングハーモニクス(前者)・ハーモニクス(後者)の響きはなかなか普通の高出力なパッシヴピックアップでは出せないような高音域帯ではないでしょうか?
※ギターのブリッジ幅が広い場合はFスペースタイプを購入して下さい
Air NortonとSteve's Specialの相性
ピックアップ選びで重要なのが組み合わせの相性。
ハーフトーンで組み合わせる場合は勿論のこと、特殊配線でコイルスプリットさせて組み合わせるケースもあるでしょう。
それだけでなくとも、実際に楽曲の最中…例えばギターソロの時に同じ音色でフロントとリアを使い分ける際にあまりに音量差が開いてしまったり、自分にとって好みに差が出てしまうようでは勝手が悪いですよね。
結論としては、このピックアップ同士の相性は抜群です。
これは公式推奨の組み合わせでもあります。
先に挙げたTone Zoneも推奨の組み合わせになっていますね。
IbanezRGシリーズの上位機種ではAir NortonとTone Zoneの組み合わせが使われていたりします。
Suhr SSV
正確には交換した後ではなく、交換前のピックアップ。
Strandberg Boden Original 6にネック用としてデフォルトで搭載されていました。
このギターの使用目的を理由に交換してしまいましたが、いつか別のギターでまた試したいと思って保管しているくらい素晴らしいピックアップでしたので、敢えて書かせて頂きます。
Humbucker Shootout: PRS vs. Suhr SSH+ & SSV
自分のピックアップ交換前のStrandbergを使った演奏動画には、フロントピックアップを使用した楽曲が無かったので、またまたYouTubeから拝借させて頂きました。
所見
Suhrのヴィンテージサウンドという謳い文句。
ヴィンテージ宜しく低出力なピックアップです。
上述したAir Nortonとはある意味で真逆で、コンプレッションを極力抑えることでかなり広いレンジが出て来るのが特徴です。
かと言って音が小さいとか、歪ませると音が濁るとかが無いのがこのピックアップの面白いところ。
Suhrというメーカーはヴィンテージサウンドに敬意を払いながらも単純な懐古主義ではなく、現代のサウンドの中でもきちんと使えるヴィンテージサウンドというのが本当に素晴らしいです(^^)
Suhr SSH+
同じくStrandberg boden original 6のブリッジピックアップとしてデフォルトで搭載されていました。
【ラブライブ!】ユメノトビラ (μ's) fullでギター弾いてみた【カスタムキャスト】
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所見
Suhrのピックアップの中ではかなり高出力の部類に入るこのモデル。
ご本家Suhrのギターにもブリッジピックアップとして多くのモデルに搭載されているようです。
高出力宜しく、本当によく歪みます(笑)
Strandbergという小さいギターだったというのもありますが、いつものセッティングだと歪みの飽和感(?)が限界ギリギリまであったかの印象です。
かと言って、歪み過ぎで分離感が悪いということもありません。
そしてこのピックアップの面白いところは、ボリュームコントロールでかなり歪みのレンジをコントロール出来るところです。
VolMAXでソロもいけるしっかりハイゲインにセッティングの場合であれば、ブルージーなクランチくらいまで調節出来ます。
音のレンジはSuhrらしいミドル寄りのサウンド。
超高域帯や超低域帯はあまり感じられない分、ギターとして使える音域帯の出方が本当に強く出てきます。
上に貼った音数の多いアニソンなんかではギターが出して良い音域が限られる為、その手の歌モノなんかではこの音は最強ですね(^^)
また、フュージョンインストのようなスピードに緩急があったり細かいニュアンスを要求される演奏にも最適なのではないでしょうか。
※ギターのブリッジ幅が広い場合は53mmタイプを購入して下さい
SSVとSSH+の相性
Suhrのモデルの他、Strandbergはじめ他社モデルでもこの組み合わせが多くみられるように、相性は最高です。
リア(SSH+)の高出力とフロント(SSV)のクリアさは、ハーフトーンで合わせてもコイルタップで合わせても良いです(^^)
所謂スーパーストラトタイプにこの組み合わせなら、あらゆるジャンルに対応出来るのは間違いないでしょう。
出来れば、筆者が今考えている自分の理想のギターを組む際に試したいピックアップの組み合わせの第一候補です。
続きます
今まで使ってみたピックアップを紹介してきただけですが、長くなってしまいましたね^^;
まだ使ったことのあるピックアップはありますので、後編に持ち越そうと思います。