はじめに
新年、明けましておめでとう御座います。
2021年最初の動画は筆者progreが子供の頃にハマった思い出のゲーム音楽が原曲の楽曲からスタートしたいと思います。
新年一発目として申し分のない勢いと想いが詰まっておりますので、どうぞ最後までご覧頂ければ幸いです(^^)
Final Fantasy VII
筆者progreの世代(2021年時点で30〜50歳くらいの世代)ではほぼほぼ知らない人はいないのではないでしょうか?
現SQUARE ENIX、当時はSQUARE社でしたね。
そのSQUARE社が誇るシリーズ作品、Final Fantasy(以下、FF)の七作目。
当時主流のゲーム機であった任天堂社のスーパーファミコン(16bit)の裏で密かに出回っていたプレイステーション(32bit)が脚光を浴びるきっかけを作ったとも言える作品でしょう。
それまで4〜6作目はプラットフォームがスーパーファミコンであったのが、プレステーションに代わることで映像・音声面で大きく進化した感動は今でも覚えています。
Final Fantasy VII Remake
2020年春。
出るよ出るよと言われてなかなか発売まで進まなかった同作品のリメイクがついに発売されました。
往年のファンとして筆者progreも勿論購入しました。
ここ最近のFFシリーズは従来のRPGとは勝手の違うアクションRPGなので、私はあまり得意ではありませんが、何とか最後まで漕ぎ着けましたよ^^;
BLACK MAGES
FFコンテンツの広がりは多くの方が知るところでありながらも以外と知られていないのがこのバンドの存在。
活動期間がそれ程長くなかったのもあるのかもしれませんが、発足当時SQUAREの社員で組まれたプロジェクト的なバンド。
勿論、あの植松(伸夫)氏も参加されています。
活動期間は短かったとは言え、3枚のスタジオアルバムと1本のライヴDVDを残しています。
基本的にはFFシリーズの戦闘曲を中心にアレンジするハードロックスタイルのバンドである為インスト楽曲が中心ですが、2作目以降の作品にはゲストボーカルを据えての楽曲もあり、大変聴き応えのある楽曲ばかりです(^^)
今回はその1作目に収録されているFF7の楽曲。
ゲーム元では「更に闘う者達」という題名で中ボス戦に使われていたものです。
その楽曲の一部を省いた内容で構成し直した演奏動画となります。
奏法のポイント
- イントロのメインリフ
- キメのリズムにオルガンのメロ
- オルガンの鍵盤らしいフレーズ
- シンセのメインメロ
※チューニングはレギュラーです
【FF VII】Those Who Fight Further (更に戦う者達 BLACK MAGES ver.) 一部ギター弾いてみた
イントロのメインリフ (0:58〜 / 2:39〜)
この楽曲と言えばこのフレーズ。
同作品をプレイしていなくてもこのフレーズだけは知っている方もいらっしゃるはず。
原曲もエレキギターのディストーションサウンドを意識したMIDI音源と思われるものが使われており、BLACK MAGESのアレンジもそのまま。
BPM162は当時で言うところのアップテンポなナンバー(死後?)ですが、8分3連符というのがこのセクションに限らず絶妙なスピード。
速弾きというには遅く、かと言って決してゆっくりなフレーズではない。
プログレハードやフュージョン、今風に言えばジェントなんかのジャンルではよくユニゾンで使われるフレーズです。
キメのリズムにオルガンのメロ (1:22〜 / 2:48〜)
此処から先はギターのフレーズではなく、シンセや鍵盤のメロディをギターで弾くというアレンジ。
この手の音の動きは21世紀に入ってからDTM始め打ち込み技術の進歩に合わせてボカロ等のジャンルが普及するにつれ、2010年代以降はポップスでも珍しくなくなりました。
ストレッチをとるか、弦移動をとるか
打ち込みや鍵盤のフレーズでしばしば出会う音飛び問題。
ギターの指板に合わせて考えられたフレーズではないので当然ですね^^;
今回のケースではその第一段階とも言える、
- 横移動(=同一弦上)
- 縦移動(=移弦同ポジション)
この2択を考える必要があるかと思われます。
このセクションは大まかに前半と後半で似た動きの音違いのフレーズを弾いていますが、更にそれぞれを細分化すると、
- 1・2拍目のまとまり
- 3・4拍目のまとまり
がそれぞれ前半と後半に音違いで存在することがわかります(計8拍=2小節)。
これを間にコードセクションを挟んで2回繰り返すわけです。
※2小節(単音)→2小節(コード)→2小節(単音)→2小節(コード)
筆者progreはここのアプローチとして、
- 1・2拍目は1・2弦でストレッチ中心
- 3・4拍目は1〜3弦で弦移動中心
という二重構成で運指をとっています。
音さえ合っていれば正解は一つでは無いと思うので、各々好みの運指を見つけ出す作業も、この手の打ち込み・鍵盤フレーズをコピーする醍醐味です(^^)
オルガンの鍵盤らしいフレーズ (1:37〜 / 3:02〜)
ここも上述したフレーズ同様にオルガンによるものです。
今度は打ち込み的な音飛びというよりは、鍵盤らしい隣り合った音が目まぐるしく動くパターンですね。
薬指と小指を徹底的に鍛える
鍵盤楽器は通常、左右2本の手(=指10本)を全て駆使して演奏をします。
対してギターという楽器は通常片手の親指以外の4本を駆使して演奏します。
※例外は多々あります
これは楽器の特性上大きな制約となります。
更に一般的には5指の中でより自由に動かせるのは親指・人差し指で、あとはせいぜい中指という方が多いと思います。
筆者progreも勿論そうです。
これには薬指と小指の神経が繋がっているという物理的な理由もあります。
ともかくも、ギターという楽器の運指に於いて一般的には親指は使わず、人差し指以外は不慣れな残り3本の指を酷使せねばなりません。
私の演奏動画を観て頂ければわかる通り、特にこのフレーズは小指を中心に構成した運指を選択しています。
上述の通りこれが絶対の正解ではありませんが、今後様々なフレーズに対応したいと思っているギタリストさんは、教則本によくある運指練習や、この手の楽曲のフレーズを徹底的に弾き込むことで、薬指と小指をギターの運指に自由に使えるようにしましょう。
シンセのメインメロ (2:00〜 / 3:26〜)
この楽曲がインストではなく歌モノであったなら、ここがサビと言えそうなフレーズですね。
ここでは歌モノに負けないようなギターを歌わせる努力が必要になります。
音の出入り
単純に楽譜通りに弾くにはそれ程難しくはありません。
しかしながらそれを生きたフレーズ…まるで歌っているかの様なフレーズに聴かせるには、
- きっちりジャストのリズムで入るのか
- 少しタメをきかせて遅れて入るのか
- 勢いよく突っ込み気味に入るのか
等の音の入りと、
- きっちりジャストのリズムで音を切る(閉じる)のか
- スタッカート気味に切って歯切れをよくするのか
- ギリギリまで伸ばしてメロウに聴かせるのか
等の音の出口を考える必要があります。
スライドやチョーキング、ヴィヴラート等
更にその音の出入りを具体的にする技術として、スライドやチョーキング、ヴィヴラートを組み込んで構成していきます。
何だか文章が物凄く機械的に聞こえるかもしれませんが、筆者progreは実際にフレーズを弾いてみて「あーでもない」「こーでもない」と試行錯誤しながら決めてます(笑)
慣れないうちは、出来れば録音した自分の演奏で判断するのが良いでしょう。
最後に
インスト混じりの楽曲の奏法解説は2曲目。
【Dream Theater】Regression〜Overture 1928〜Strange Deja Vuギター弾いてみた
単体のインスト楽曲を奏法解説記事としては始めて取り上げさせて頂きました。
実はこれ、学生時代の二十歳頃にやったきりで、改めて弾くと全然弾けなかったんです(笑)
無論当時の「弾けている」と今の「弾けている」は基準も全く違うのですが、この手のアカデミックな(理路整然とした?)フレーズは昔の方が得意だった気もします。
それでも「昔は弾けた」なんて爺臭い言葉は出来るだけ使いたくなかったので、今の自分と思われるレベルで妥協しつつも演奏動画&奏法解説記事できちんと形に残しました。
これは筆者progre自身が演奏動画投稿や奏法解説ブログをやっている目的の一つでもあり、今後も「昔弾けた」楽曲を「弾いた」楽曲として残していきたいですね(^^)
これ程の長文を読んで下さってありがとう御座います!
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参考音源
参考スコア
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