以前の記事で、ギタリストの立ち位置で使うサブキーボードとしてiRig Keysを使用していることを書きました。
昨今のアニソン系コピーバンドをやっていると、一般的なGt×2+Keyという編成の場合、楽曲によっては「ギター1本でよくね?むしろキーボードが3人くらい欲しい」というケースに多々遭遇します。
その様な楽曲では、キーボーディストに移ることも多くなってきました。
簡易なミニキーボだけではシンセ担当は厳しい?
流石にギターを弾かないでシンセパートに専念する(程に打ち込み音色が多い)となると、鍵盤数や同時に使える音色等のプリセットの作り込み等で37鍵のiRig Keyだけでは手が足りないことも多々あります。
「もうキーボード買えば?」って(心の)言葉に何度ぐらついたことか・・・まぁ、いつの間にか軽量シンセなら買ってるかもしれませんけど(笑)
korgのkross2とか、rolandのjuno-dsとか・・・気になっているシンセはあります。
自宅には妻が保有しているYAMAHAの88鍵シンセがあるのですが、重くてとても持ち出せたものではありませんね。
ピアノタッチに近い素晴らしいシンセではありますが、ギターも持つわけですから。
必要最低限の選択
基本ギタリストでありながら、楽曲に寄ってキーボーディストになるので、機材は両方最小限に抑えたい。
そこで私が選んだのは、iRig Keysにもう1台、「iRig Keysでは出来ないことが出来るミニキーボード」を加えるという方法です。
この記事を書く一年くらい前から、拡張的にmicro KEY Air 61を導入することにしました。
私が導入に至ったポイントを解説したいと思います。
鍵盤数
iRig Keysは37鍵ですので、両手でピアノフレーズや多重ストリングスを弾いたりする場合はほぼ鍵盤数が足りなくなります。
iRig Keysもmicro KEY Airもミニ鍵盤(少し幅が狭い)ですが、61鍵盤程の音域があればオクターブスイッチに頼らなくても対応出来る場合がほとんどです。
黒鍵の幅
他のミニキーボと違って、黒鍵の幅が少し狭いんです。
そもそもミニキーボって横幅も縦幅も鍵盤を狭く縮めることによって小型・軽量化を実現しています。
そうなると、ピアノのアルペジオフレーズなんかで使う黒鍵と黒鍵の間のスペースで白鍵を弾くのが難しいんです。
micro KEYは黒鍵の幅を狭めることで、少しばかりこのスペースが広がります。
それでも縦幅が狭いのは変わらないのでフルサイズ鍵盤の弾き易さには敵いませんが、これは大きなアドバンテージでしたね。
小型・軽量
何度も言及していますが、機材が増えるということは、一つ一つを小型・軽量化する必要があります。
持ち運ぶケースも問題になりますよね。
micro KEY Air 61であれば、49鍵サイズのケースに入ります。
注:メーカーによっては入らないかもなので、きちんと寸法確認はして下さい。
私はこちらのケースにmicro KEY Air 61とiRig Keysを2台収納しています。
Bluetooth接続
これは正にmicro KEY AirのAirたる所以ですね。
iOS機器に接続するに当たって接続ケーブルが一つでも減るのはありがたいです。
レイテンシーは個人的には全く感じませんが、心配な方はこちらの実演動画をどうぞ。
※iPadから出ているケーブルは、音声をミキサーに繋ぐケーブルです。micro KEY AirとIPadはBluetoothで接続しています。
その他
ピアノフレーズを弾く時に使うダンパーペダルを接続することも出来ますし、鍵盤の形状がグリッサンドし易い(まだまだ下手なのですが)等、も使い勝手良しです。
とても惜しい点
1点だけ致命的とも言える点があります。
手元のスイッチでプリセットを切り替えられません。
・・・というか、その手のスイッチは付いていません。(ピッチベンドやモジュレーションホイール、オクターブスイッチは付いてます)
動画の様な音色が1色のみの場合は全く問題ありませんが、切り替えながら使う際は音源端末側から切り替えることになりますので、切り替えやすい音源アプリを選択せざるをえません。
これだけは本当に残念です。
最後に
プリセットやチャンネル切り替えスイッチが無いことだけは残念ですが、今はBluetoothでプリセットを切り替えるスイッチも出ていますので、ある意味本当に必要最低限の機能で小型・軽量であると言えます。
Korg Moduleとの相性も良く、ベロシティカーブも(設定変更可能ですが)かなり細かく設定されており、ピアノ・オルガン音源はアプリとは思えない表現力だと思いました。
通常のキーボーディストの方が使うサブキーボや、DTM用途としても、この表現力やBluetoothによるワイヤレスのメリットは大きいのではないでしょうか?
オススメですよ!
使用機材