はじめに
以前に当ブログで、ガールズコードというPoppin'Party(以下、ポピパ)の楽曲を取り上げました。
ガールズコード (Poppin'Party) fullでギター弾いてみた【BanG Dream!】
今回取り上げる楽曲は、このガールズコードのカップリングとして収録された楽曲になります。
A面の「ガールズコード」がポピパの1stアルバムPoppin'on!に収録されているのに対し、こちらの「切ないSandglass」は2ndアルバムBreakthrough!の限定版に収録されています。
ポピパとしては王道の明るいアップテンポな楽曲とはまた違う、やや異色な楽曲にはなりますが、筆者progreはこの手のポピパ楽曲の方が好きだったりします(^^)
楽曲の考察
この楽曲は曲も歌詞もポピパとしては少々異色。
特にその歌詞については、ネットでも多くの考察記事を見掛けました。
ガルパ(スマホゲーム)内でもあるイベント楽曲として取り扱われてはいたものの、A面のガールズコードとは違いポピパの箱イベというわけでもなく、歌詞からその意図を読み取るには些か材料不足かもしれません。
和風音階風の楽曲
個人的にこの楽曲の第一印象がコレでした。
特にAメロがわかりやすいでしょうか。
筆者progreの感覚では、2000年代初頭によくみられた和風テイストのヴィジュアル系ロックバンドの傾向を感じました。
楽曲で使われている音階が歌謡曲風&和風というのもありますが、この手のギターアプローチや、例として取り上げたこのKaggraというバンドにもみられるようなファルセットの使い方も含め、連想させるには十分でした。
※ギターのアプローチという点では、この時代のV系の別バンドの方が参考になるかも
決してパクリだなんだと批判がしたいのではなく、筆者の音楽人生の中で懐かしい要素と、この「切ないSandglass」という楽曲に対して、どうギターでアプローチするかの参考にすべきジャンルであると感じたので、取り上げさせて頂きました(^^)
戸山香澄役の愛美さんの声質にとても合っている?
これも個人的な感想なのですが、ポピパのヴォーカルである愛美さんのヴォーカルが、他のポピパ楽曲に比べてとてもよくマッチしているように感じました。
戸山香澄という明るく快活なキャラクターが元気よく歌う(本来の?)姿に合わせた歌い方も勿論良いのですが、この楽曲を始めファルセットも絡めた大人(?)な雰囲気も感じ取られる歌い方は、愛美さんの真骨頂と言えるのではないでしょうか。
筆者progreがそのファルセットの説得力に驚いたのは、こちらのキャラソン楽曲のカップリングに収録されている「ティアドロップス 〜Acoustic Ver.〜」が最初なので、ご参考までに(^^)
奏法のポイント
※チューニングはレギュラーです
切ないSandglass (Poppin'Party) fullでギター弾いてみた【Bang Dream!】
この楽曲では特に難しい奏法技術は使われていないと思われます。
基本的なオクターヴ奏法、コードアルペジオやブリッジミュート等、多くのギタリストが数多の楽曲をコピーしていくに当たって自然と触れる機会の多い奏法ばかりです。
この手の基本的な奏法については当ブログの過去記事や、ネット上に溢れる多くの奏法(そのものの)解説をご参照頂くとして、この記事ではその辺のベーシックな奏法についてはある程度弾けるものとして解説していきたいと思います。
一部アルペジオの音作り(香澄パート) (0:02〜 / 0:36〜 / 1:57〜 / 2:58〜)
主に楽曲全体が静かな部分で弾く際のアルペジオ。
「一部」としたのは、その他のコードワークの合間にもアルペジオフレーズが多用されているので、区別する為です。
同一音色で弾く場合の工夫
実際にバンドのリハやライヴで弾く際に、歪エフェクターのOn〜Offやアンプの切り替えで音色そのものを変えてしまうのも手ですが、今回筆者progreは香澄パートを全て同一のアンプ(&エフェクト)セッティングで弾いています。
※演奏動画では、Marshall社のJCM2000DSLのクランチchをプロファイルしたRigを使用しています
ここで言及している静かな部分とそれ以外で、明らかにGain(歪み具合)やEQ(低音域〜高音域の出方)が変化しているのがわかりますでしょうか?
音色を変化させている仕組みはピックアップセレクトです。
ハーフトーン
この楽曲で使用している変形ギターは、2つのハムバッカー(2ハム)ピックアップを3Wayトグルスイッチで操作する、至ってシンプルな仕組みです。
一般的な3Wayスイッチでしたら…
片方に倒せばどちらかのハムバッカーピックアップが拾った音が出力され、反対側に倒せばもう一方のピックアップが出力されます。
スイッチを真ん中にしておくと、各ピックアップの音を平行(パラレル)接続させた、通称ハーフトーンと呼ばれる音色が出力されるように配線されているハズです。
このハーフトーンを使えば、ハムバッカー本来の高出力がいくらか抑えられて聴こえる為、クランチ程度の音色であればよりクリーン寄りの音色に変化させることも可能でしょう。
しかし実際に試してみるとわかりますが、音色が少しこもり気味になってしまうギターも多いのではないでしょうか?
特殊配線を試してみる(上級者向け?)
これの解決策として筆者progreが試みた手法が、特殊配線です。
先述の通り、演奏動画で使っている変形ギターは2ハム3Wayスイッチの一般的なもの。
ですが実はこの3Wayスイッチ、12ピンと呼ばれる複雑な配線を可能にするスイッチに換装されています。
このブログ読者の方にはコイルタップという言葉を聞いたことのある方もいらっしゃるかと思います。
本来2つのシングルコイルピックアップを逆相直列で組み合わせることでノイズを低減させるハムバッカーピックアップですが、この2つのピックアップの内の片一方だけを出力するように変化させることです。
コイルタップ機能がついている多くのギターは、コイルタップ用のスイッチがあったり、このスイッチがボリュームポッドやトーンポッドに仕込まれているものですが、
このギターはピックアップセレクターを真ん中にすると、自動で各ハムバッカーの両端のコイルタップされたピックアップが直列接続される仕様にしてあります。
※ご参考
これによってシングルコイルっぽい低出力かつこもりにくい音に加え、2つのシングルコイルを直列にすることでハムバッカーピックアップに対する音量低下を極力防ぐことにも貢献しています。
※やはり若干ではありますが、音量は低下します^^;
だいぶ話が込み入ってきたのでここまでにしますが、この手のクリーン〜クランチ気味のアルペジオ音色はアプローチ方法も多彩で奥が深いので、多くのプロアーティストの音色を研究してみて下さい(^^)
高音弦のブリッジミュート (0:07〜/ 他)
一般的なエレキギターに張ってある低音弦(4〜6弦)はワウンド(ざらざら)弦ですが、こちらに対して高音弦(1〜3弦)のプレーン(つるつる)弦はブリッジミュートの力加減に注意しましょう。
ワウンド弦よりも浅めに、ブリッジ寄りでのブリッジミュートを心掛けると良いと思います。
1番Bメロのコーラスエフェクト (0:46〜)
ここのリードギター(おたえパート)では、揺らし(モジュレーション)系のエフェクトが使われていると思われます。
筆者progreはコーラスエフェクトを使いました。
この辺の揺らし系の使い方も、楽曲考察の項目で述べたV系に通ずる要素がある気がします。
これがあるかないかでフレーズの印象もかなり変わるので、(エフェクトを入れるかどうかを含めて)色々と音色の研究をしてみるのも面白いでしょう(^^)
最後に
今回はあまり奏法に言及する部分も少なかった為、楽曲の考察や音作りに対する部分に多くの文字数を割きました。
今回最も多く文字数を割いた特殊配線含むギターの改造についても、おいおい記事にしていきたいと考えています。
奏法解説する部分が少ない(難解な奏法が使われていない)とは言え、簡単楽勝な楽曲とは言えないと思いますので、音作りを含めたアプローチをしっかり固めてからリハやライヴ本番に臨みたいですよね(^^)
これ程の長文を読んで下さってありがとう御座います!
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