次回対バンライブイベント「Brighter brighter」🌼
— バンドリ! ガールズバンドパーティ! (@bang_dream_gbp) September 9, 2020
明日、9月10日15時より開始予定です✨お楽しみに♪#バンドリ #ガルパ pic.twitter.com/pRdYB9XRLF
はじめに
BanG Dream!プロジェクトの中でアイドルバンドという位置づけであるPastel*Palettes。
そのギタリストである氷川日菜は(設定上、)一度みたものはすぐに覚えてしまうという天才少女。
今回はその高校生とは思えない(どう考えても熟練のオジサンギタリストが弾いているであろうw)、天才ぶりを遺憾なく発揮させた楽曲を取り上げたいと思います。
Tab譜
PiascoreというサイトにてTab譜の委託販売も行っております。
奏法のポイント
- ちょっと懐かしいエレガのアニソン
- エモーショナルなギターフレーズ
- ギターソロ
※チューニングはレギュラーです
※耳コピにて音取りしています
ちょっと懐かしいエレガのアニソン
この楽曲を聴いた時の最初の印象がこれでした。
筆者がアニソンを弾きたくなったきっかけ
学生時代メタルやプログレ、フュージョン等のテクニカル系ばかり練習していた筆者progreが社会人になってアニソンを弾きたいと思ったきっかけは水樹奈々さんなのですが、その時に(当時)主な楽曲提供をしていたElements Garden(エレガ)の存在を知りました。
BanG Dream!コンテンツの楽曲をエレガが作ると聞いてから、絶対に追っていこうと思い立ち早数年。
時より自分がアニソン界隈に入るきっかけを作ってくれた楽曲の要素を感じさせてくれる楽曲が改めてBanG Dream!コンテンツで出てくるのはとても嬉しく、懐かしさも感じます(^^)
今まで練習してきた技術の昇華
ちょっと大袈裟ではあるのですが、学生時代にメタルやプログレが好きでひたすら練習してきた一方で、その技術をそれらの楽曲ではない、違う楽曲できちんと昇華させたいという思いが学生時代の終わり頃に出て来ました。
当時、一時的にDo As InfinityやJUDY AND MARY等、自分の世代ど真ん中の音楽をコピーバンドでやり始めたこともあります。
- 速弾きがある程度出来る:指は動くので、大体のフレーズに対応出来る
- インスト楽曲も弾いてきた:メロディギターを艷やかに弾ける(ハズ)
- 複雑な変拍子の理解:リズムやセクション変化時、楽器間の関係を理解
これらは特にメタルやプログレが弾けなければ出来ないものではありませんが(笑)、自分の中ではこれらの技術を応用出来ることが当時の課題だったわけです。
そしてこの意識は(すくなくともこの記事を書いている時点では)良い方向に影響していると思っています。
前置きが長くなりましたが、次の奏法解説の2項目は正にこの意識を以て更に腕を磨いてきた技術の結晶と言えます。
エモーショナルなギターフレーズ (サビ前・サビの中間)
※ギタートラックを取り出して、クリックを付けた演奏動画です
おそらく(少なくともギタリストにとっては)サビ前とサビの中間のメロディフレーズがこの楽曲の印象そのものになっているのではないでしょうか?
ギターで奏でるメロディ
歌ではなく、ピアノやストリングスでもないエレキギターという楽器で歌うようなメロディを弾く。
この楽曲も勿論そうですが、自分の頭の中でいくつか「歌うようなギターメロディ」を
イメージ出来るようにしておくのがその第一歩ではないでしょうか。
筆者progreが影響を受けたギタリスト
当ブログの過去記事でも何度か取り上げていますが、今回は特にど真ん中なので再度取り上げます。
メロディアスなギターフレーズを喜怒哀楽の感情豊かに弾きこなすギタリストとしてまず紹介したい、TUBEのギタリストである春畑道哉さん。
Jリーグのテーマソングや野球のニュースハイライトで氏の楽曲を聴いたことがある方も多いのではないでしょうか。
まるで歌っているようなギターに聴こえませんか?
時折挟んでくる速弾きフレーズも決して簡単ではありませんが、私がここで語りたいのはそのメロディの弾き方。
実際に氏の楽曲をコピーして録音してみると違いがよくわかりますが、氏の様に感情豊かに弾くのは一筋縄とはいきません。
結局のところ本人の「表現」の在り方なので正解は一つではありませんが、「表現」に影響するギターの「あらゆる音をコントロールする」技術が必要になってくると思います。
- 音色
- 音の入り方
- 音の繋ぎ方
- ヴィヴラートを掛けるか否か
- ヴィヴラートを掛け始めるタイミング
- ヴィヴラートの音の幅と周期
- 音の切り方(繋ぎ方にも通ずる)
ぱっと思いついただけでもこれだけあります。
B'zのギタリストとして世界的に有名な松本孝弘さん。
Mステのテーマも有名ですね。
個人的には上に貼った動画の1:34〜始まるGO FURTHERという楽曲が大好きで、トレモロアームを使っていないのにあの浮遊感のあるメロディラインを弾く技術はコピーする時に相当研究しました。
- チョーキングする前にピッキングするのか、してからピッキングするのか
- ピッチを上げる(音の到達点までの)スピード
- チョーキングしてからヴィヴラートを掛けるまでのタイミング
- スライドとチョークアップ(ダウン)の使い分け
春畑氏の項目と重複する部分を除いてぱっと思いついた部分を書き出しましたが、GO FURTHERという楽曲一つだけでもかなりありました。
日本を代表するメタルバンドとも言えるGalneryusのギタリスト、syu氏。
筆者progreの数コ上の先輩くらいの世代ではありますが、氏のアニメタルデビュー当時からyoung guitar誌などでよく勉強させてもらいました。
間違いなく影響を受けたギタリストの一人です。
これはあくまで筆者自身の表現力を形作っているギタリストの一例ですが、各々好きなギタリストやバンド、楽曲の音のイメージはあると思います。
そのイメージする楽曲をコピーしたり、他の楽曲でもその要素を感じる部分があれば積極的に応用してみたりして、より自分好みの演奏に近付けられるように精進する過程は、ギターを弾く上でとても有意義な時間だと私は思っています(^^)
ギターソロ
後半にインパクトのあるスウィープ+タッピング奏法の連続技と、その前後を彩るエモーショナルなメロディフレーズで構成されています。
入り前の2小節
2番のサビ終わりのキメ直後からギターソロの小節に入る前の2小節。
ギタリストからすればもうここからギターソロが始まっている感覚ですね。
ここはクレッシェンド(音を段々大きくする)させるとギターソロ本編のメロディラインが際立つと思います。
…とは言え、歪んだ音のエレキギターだとピッキングの強弱だけでの音量変化は限定的。そこで、ピッキングの強弱に加えてブリッジミュートも絡めて盛り上がりを表現します。
個人的には最初ブリッジミュートを絡めているところは全てダウンピッキングで「まだバッキング感を」、段々ブリッジミュートから離れるところからオルタネイトピッキングを使うことで「リードギター感を」演出しています。
ギターソロ最初の1小節に出てくる2回(実質3回)のチョーキング
前項に続き凄く細かいですが、実はこの部分だけで弾いているギタリストのリードギターの熟練度が大まかにわかってしまう程の違いが出ます。
一般的にエレキギターでチョーキング(ベンド)と言えば「押さえているフレットの音から弦を引っ張り上げて目的の音階まで音を上げる」ことだと思います。
※チョーキングの基本的な技術についてはここでは省略します
このチョーキングのパターンを複数使い分けられるかが、このたった2回(実質3回)のチョーキングで試されます。
一発目は押さえているフレットの音から目的の音に到達するまでに、
と、瞬時に2度チョーキングします。
二度目(3回目?)は、音を上げる部分よりも音を下げる(元に戻す)方がメロディ構成上強調されています。
ここで一般的な「音を上げる為のチョーキング」に意識がいっていると、ちょっとイマイチな感じに聴こえてしまうかと思います。
筆者progreは演奏動画でここでは
としましたが、より「音を下げる(チョークダウン)」を強調するなら、
- チョークアップ
- ピッキング
- チョークダウン
といった、先にチョークアップしてからピッキングするという表現も選択肢になったかなぁとも思っています。
表現方法は千差万別あるので正解は一つではないと思いますが、上述したようにいくつかのパターンを自分で弾き分けられる技術がここでは求められていると思います。
3小節目のハイポジション(1弦15f)への移動
この3小節目の入りの部分、楽曲全体はシンコペーション(ここでは8分音符だけ早く突っ込む)になっていると思います。
一方で、ギターソロのメロディはあまり合わせることなく、どちらかと言えば小節の頭のリズム(シンコペーションしない)で入っているように聴こえるかと思います。
ちょっと大袈裟な気もするのですが、こういった俗に言うところの「タメ」を取り入れることで、ギターソロが奏でる空間の大きさみたいなもの演出することが出来ます。
スウィープ+タッピング
一方であまり空間が出来た状態を長く続けてしまうと、間延びして聴こえるというのもまた事実。
そこにこういった速弾きフレーズを入れることで、全体の構成にメリハリをつけるのは常套手段と言えます。
原曲を収録したギタリストさんがスウィープ+タッピング奏法を使って弾いているかはわかりませんが、せっかく演奏動画やライヴ・セッションなど人前で弾くのであれば、見た目にもインパクトのある奏法で魅せたいですよね(^^)
スウィープやタッピング奏法については、ネット上に私より上手なギタリストさんの解説が山程あるので省略します。
ここのフレーズに特化して意識するとすれば、最初の4音(低音弦)から次の5音目(高音弦)に移行する部分をきちんと捉えて弾けるかというところでしょうか。
ちょうどその4音目(4弦14f)を弾いている時は、薬指がセーハして(寝て)いると思うので、次の5音目(3弦12f)を弾く時に薬指が3弦より上の高音弦側に触れてしまうとうまく音が出ません。
当たり前のことを言っていると思われるかもしれませんが、これがなかなかに難しいので、奏法解説動画で行っているようなテンポを落としての練習でこの移行部分の感覚を掴んでおくと良いのではないかと思います。
ギターソロ最後のチョーキング
ギターソロの最後にガツッとチョーキングで〆たいところにちょうど来るチョーキング…なのですが、ここは半音チョーキングなのがポイント。
調子に乗って上げすぎるとみっともないのですが、遠慮するとうまく締らない^^;
筆者progreはタメを効かせたチョーキングでロングトーンという選択をしましたが、原曲音源を参考に皆さんもうまい具合を探してみてください。
最後に
当ブログの奏法解説としては珍しく(?)、リードギターを中心に解説してみました。
メインリフやバッキングギターと比べると登場箇所も少ないですし、昨今ではリスニング時にギターソロを飛ばす聴き方が多いなんてことも聴きますが、リスナーが飽きずに食いついてくれるくらいのギターソロを弾きたいものですよね(^^)
これからこの楽曲をコピーするギタリスト、或いは既に弾けるギタリストさんの確認のお役に立ったら幸いです(^^)
これ程の長文を読んで下さってありがとう御座います!
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