はじめに
(過去に在籍した別の陰陽座コピーバンド含め)今まではメンバーそれぞれやりたい楽曲を持ち寄って選曲しておりました。
陰陽座と言うバンドは結成からかなり長く続いているバンドですから、選曲される楽曲も時代に寄って雰囲気がバラバラになります。
しかしながら今回、彼等の初コンセプトアルバムである鬼子母神からの楽曲のみでライヴを構成したら面白かろうとの意見にまとまり、挑戦してみることになりました。
今回取り上げるのはそのアルバムのオープニングトラックでもある2曲になります(^^)
コンセプトアルバムとは
ある一定のテーマまたは物語に沿った楽曲によって構成されたアルバム。アルバム全体でひとつの作品になっており、トータル・アルバムとも呼ばれる。
※wikipediaより引用
日本でよくある、有名なシングル楽曲+αで10曲前後で構成されるアルバムではなく、アルバム全体で1つの作品となる様に初めから構成し、作曲・選曲されているアルバムですね。
私も大好きなメタル系やプログレ系にはコンセプトアルバムを出すアーティストが多いです(^^)
これ以上掘り下げると別の記事になりますので、今回はこの辺で(笑)
アルバム「鬼子母神」のコンセプト
ベースボーカルの瞬火が、鬼子母神伝説を基に12年前の結成時から温めていた構想を書き上げた脚本『絶界の鬼子母神』を原作として曲に著したもの
※wikipediaより引用
これも掘り下げると、それだけで別の記事になりますので(笑)
wikipediaでさらっと引用させて頂きます。
奏法のポイント
- 全弦1音下げチューニング
- 最初のピアノフレーズ (メインテーマ)
- その後のリードギター (メインテーマ)
- 徨のメインリフ
- Aメロのゴーストノートやサビのオブリ
- 2サビ後〜ギターソロ
※オフィシャルバンドスコアを参考に音取りしています。
全弦1音下げチューニング
陰陽座として初めてのダウンチューニング(だったハズ)。
私は面倒くさがりなのでKemperのピッチシフト(Transpose)や、Digtech社のDropを使ってしまいますが、エフェクト無しに拘る方は弦のゲージを太くして、ネックの状態や弦高・オクターブチューニング等を再調整しましょう。
弦のテンションが変わると言うことは音作りは勿論、チョーキングやヴィヴラート、リフの刻みにも大きく影響しますからね(^^;
ピアノフレーズ (メインテーマ) (0:02〜)
アルバムの最初と最後に使われる、コンセプトアルバムらしい正にメインテーマです。
私はギタリストですが、バンドではミニキーボを脇に用意して簡単なシンセパートを手伝うことも多いです。
ですが、ミニキーボでこのフレーズは物理的に厳しい(>_<)
88鍵盤前提のフレーズ構成で、最低でも61鍵盤のオクターブ下げで対応する形になります。
ピアノフレーズとしての難易度は低めですが、サスティンペダルは必須ですし、ミニ鍵盤の奥行きではミスしやすいかも…
私には難しかったので、素直にヤマハの88鍵盤シンセを使いました(^^;
リードフレーズ (メインテーマ) (0:28〜)
楽器隊全体で重厚なオープニング。
ここはリードギターがメインテーマを飾ります。
オフィシャルバンドスコアにも招鬼氏からコメントがありますが、チョーキングの音程(上げ過ぎ)に注意ですね。
※私も数ヶ所上げ過ぎました(笑)
バッキングのギター・ベース・ドラムのリズムも、シンプルながらピッチリ合わせるのは難しいです(^^;
その後のトラック「徨」の疾走感へ繋げる為にも、バンドの息をしっかり合わせたいですよね。
徨のメインリフ (0:55〜/2:44〜/)
壮大なオープニング後の疾走ナンバー。
まるでライヴを観ているかの様な流れですね。
METALLICA(メタリカ)風のリフ
陰陽座他、メタルバンドには数多くのギターリフが存在しますが、幾つかのパターンに大別することが出来ます。
徨のメインリフはメタリカ風と言って差し支えないでしょう。
※決してこの手のリフをパクり等と批判する意図は一切ありません。メタリカを尊敬し、インスパイアされる形でまた新たな楽曲を奏でる多くのメタルバンドをまた私も愛し、尊敬しています(^^)
メタリカに学ぶ
テンポは大体BPM178前後と想定されます。
この手の8分音符のダウンピッキングを基本に16分音符のオルタネイトピッキングを混ぜるリフは正にメタリカ。
ギターを始めて間もないorメタルを弾き始めたばかりのギタリストには最初の難関となるかもしれません。
私は学生時代、この楽曲で鍛えられました。
未だにこのリフを弾きながら歌える人が不思議でなりません(笑)
かなりギターを低く構えてガシガシ弾いている様に観えますが、意外と平行アングルのピッキングだったり、振り幅に全く無駄がなかったり、プレイが丁寧なのがMettalicaのVo & GtであるJames氏の特徴です。
ピッキングのアングルについては、別の楽曲の奏法解説記事で言及しています。
Aメロのゴーストノートや、サビのオブリ
この楽曲は全般を通じて、どの楽器も比較的シンプルなフレーズで構成されています。
故に所々で音が間延びして聴こえてしまう箇所もあったのでしょう。
そこを埋めるかの様なアレンジが見受けられます。
Aメロのゴーストノート (Dr) (1:28〜/2:54〜)
おそらく歌の音の伸びに合わせてゴーストノートを掛けているものと思われます。
この手の段々としたAメロにゴーストノートを加えると、より緊張感が増しますよね。
バスドラムも1拍目と3拍目に1発ずつという単純なパターンなのが逆に効果的に聴こえます(^^)
サビのオブリ (Gt) (3:46〜/4:53~)
2番と最後のサビのアレンジとして。
ちょうどサビの前半と後半を繋ぐ部分ですね。
私もうまくいったりいかなかったりですが、ここのピッキングハーモニクスはきっちりキメたいですね^^;
2サビ後〜ギターソロ (3:59〜)
2番のサビの後の裏メロは狩姦パート。
オフィシャルバンドスコアのご本人コメントに寄ると、ロングトーンはアームヴィヴラートを掛かっているかわからないくらい優しく掛けているみたいですね。
※演奏動画ではチョーキングヴィヴラートで簡易化してしまってますが(^^;
この楽曲のギターソロは招鬼パート。
オブリのポイント同様、ピッキングハーモニクスが多様されています。
最後のスウィープアルペジオでハモる箇所は狩姦パートが主旋律と思われますが、ハモりの招鬼パートの方が運指が難しいです(>_<)
スウィープやタッピングは得意と言うギタリストでも、ハモりパートとなると普段と違う運指パターンだったり、やたらストレッチが入っていたりします。
王道の運指パターンに飽きた方は、ハモりパートを練習してみて下さい(^^)
最後に
今回の演奏動画は全パートを弾(叩)いてみましたが、結局のところ奏法解説はギター中心になってしまいました。
シンセ含む鍵盤やベース・ドラムはまだまだこなすので手一杯なので、ご容赦下さい(^^;
しかしながら、より良いギターを弾く為に他の楽器を演奏レベルで理解するのが有効と言うのは私の持論であります。
それに、幅広く楽器の会話が出来た方が、バンドマンとしては楽しいです。
皆様も良いバンドマンライフをお過ごし下さい(^^)
これ程の長文を読んで下さってありがとう御座います!
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参考音源
参考バンドスコア
以前市販されていたバンドスコアは廃盤になっています。
この記事の執筆時点で陰陽座の公式通販サイトから買えるようです。
※オークションや中古市場では大変値段が高騰しております。あなたにとっての適正な価格でお買い求め下さい。