はじめに
私のプロフィールアイコンにある通り、ここ数年はメイン機材にKemperを導入しています。
Kemperの良し悪しを語る前に、私の考えるエレキギターの音作りに影響する構成要素をまとめた方が、同価格帯の機材を比較するのに役立つのではという結論に至りました。
こちらは3記事目。
最初から読んで下さっている方々、ありがとう御座います(T-T)
そうでない方も、どうぞ最後までお付き合い下さい(^^)
おさらい
前回ボディやネックの材質・形状が音に与える影響をまとめました。
こちらの記事でも言及しましたが、本来エレキギターが鳴る仕組みを考えると、弦振動をピックアップが拾うところから…
つまりパーツ部分から先が重要ということになります。
ギターパーツと言えば?
弦振動から先のパーツと言えば、
- 弦
- ペグ
- ナット
- フレット
- ブリッジ
- ピックアップ
- 回路構造 (Vol,Tone,セレクター等)
- それらを繋ぐ電線とハンダ
- アウトプットジャック
主だったところはこのくらいでしょうか。
私はクラフトマンでも電気技師でもありませんので、プレイヤー視点から考察します。
弦選び
先ずは弦の種類の把握から。
私もよく使うサウントハウスさんがまとめてくれていますから、紹介しますね。
エレキギターの場合は
- ニッケル
- ステンレス
- コーティング
この3種類を同メーカーの同ゲージ(太さ)で使ってみると、弾き心地が違いがわかります。
是非一度試してみて下さい。
メーカーの違い
これもギタリストの間で話題になることがありますよね。
面白い記事があったので紹介しますね。
私も感覚的な違いは認識していましたが、周波数帯レベルで変わるみたいですね。
ゲージ(太さ)の違い
これは音質云々よりも弾き心地に関わるので、最も重要視すべきでしょう。
一般的に弦を太くすればテンションが強く音にハリが出ますが、押弦しにくくなり、サステインは落ちますので弾きにくくなります。
逆に弦を細くすることに寄ってテンションは弱く、押弦も柔らかくてチョーキングもしやすくなりますが、同じ弦高に対してビビリやすく、ビビるとその分サステインは落ちますので、一長一短と言えます。
エレキギターのレギュラーチューニングの場合、
- スーパーライトゲージ (09〜42)
- ライトゲージ (10〜46)
このどちらかが一般的かと思います。
私が現在使用している弦
SITの9.5〜44のニッケルタイプです。(上のどちらでも無いってゆーね)
コーティングやステンレスも使用経験はありますが、音持ちが良くても弾き心地に少し違和感があったので、コスパと天秤にかけると結局またニッケルに落ち着いています。
SITの好きな点は、新たに張ってから張力の良いポイントが長いというところですね。
ダダリオもかなり長い期間使っていて、あれの張ったばかりのブライト感は素晴らしいのですが、その状態はそれ程長持ちしないです。
SITはダダリオ程のブライト感はありませんが、少し落ち着いたくらいの状態がかなり長く続きます。
おそらく、SITの由来である「ステイ・イン・チューン加工」の効果でしょうね。
それまでダダリオの09〜46を数年使っていました。
高音弦は細く弾き易く、低音弦は高速リフに耐えられるテンションがあるので、お気に入りでした。
ただ、段々と弦毎の音のバランスや、弾き心地のバラツキが気になるようになったんですよね。
そこで09〜42でも10〜46でもない、9.5〜44という間を取ったゲージの存在を知ったので、このゲージを出しているメーカーから選んだわけです。
ダダリオも出しています(勿論試しました)が、上述した音の持続力を優先して今はSITに落ち着いています。
ペグ〜ブリッジ
弦が重要なのであれば、そこに直に触れるこの3箇所も重要ですよね。
ペグ選び
こちらのサイトでわかり易く解説されているので紹介しますね。
ギタリスト共通の会話として、ヘッドのタイプは
ペグのタイプは、
- クルーソンタイプ
- ロトマチックタイプ
- ロック式
この3項目ずつは頭に入れておいた方が良いでしょう。
ペグを選ぶには両方の知識が無いと、自分のギターに合うペグを探すことが出来ませんので。
ナット選び
ここは私も交換経験が浅いので、これらのサイトを使って勉強中です。
以前楽器屋で交換してもらった時、「(ナットは指板に)接着剤でつけてるだけ」なんて言われましたが、素人で気軽に自分で交換しようなんて強者はなかなかいないのではないでしょうか^^;
でも、上記のサイトをじっくり観ても、音に変化が出る重要なパーツであることは間違いありませんね。
フレット選び
こちらもなかなか比較して試す機会はありませんが、材質や形状によって、弾き心地も音質も変わりますので、特徴は覚えておきましょう。
材質については弦と似ていることがわかります。
ほとんどは加工の容易なニッケルシルバー製ですが、最近の上位機種には硬質(=すり減りにくい)で滑りが良い(=チョーキングやヴィヴラートを掛け易い)ステンレス製が採用される傾向にあります。
形状は重要で、最近のギターに多く採用されるジャンボフレットは速弾き等に向いていますが、かつてリッチー・ブラックモアやイングウェイが背の低いフレットを採用するフェンダーのストラトに対してスキャロップ加工したのは、このジャンボフレットの効果を狙ったものとされています。
最近はゼロフレットや、マルチスケールを狙ったファンフレットなんかもメジャーになってきていますね。
ブリッジ選び
弦の終着(始発?)駅です。
またまたこのサイトがわかり易くまとめてくれています。
基本的には、
この3種類をおさえておけば良いでしょう。
フローティングの欠点を補うには?
上のリンク先でも最後の方に言及がありますが、アーム付きでブリッジがフローティングして(浮いて)いるギターはそうでないギターに比べて生音が弱くなります。
それを補う為に、ボディ裏にあるスプリング(これでフローティング具合を調整している)本数を増やすという技があります。
ただ単に増やすだけでは弦のテンションが強くなってアーミングがしにくくなったり、チョーキングがし辛くなったりするので、通常より張力の弱いバネを5本(最大)張って出来るだけ弦振動を伝達させるという方法です。
これは私もほとんどのギターに実装しています。
私が選ぶ組み合わせ
ナットについてはまだ経験が浅いので言及は避けますが、ペグとブリッジについては、
- ロック式ペグ(主にゴトー製)
- シンクロナイズド・トレモロブリッジにバネ(ESP製)5本
メインギター3本の内、2本がこの組み合わせです。(残り1本はMusicman JP7のデフォルト)
最初とその次に買ったギターがフロイドローズ式だったので、とにかく弦交換が苦手でした^^;
勿論、フロイドローズのアーミング幅は魅力的なのですが、近年は上記の組み合わせで通しています。