週末のバンドマン

楽曲の考察から奏法解説、使用機材やらを記録していきます。主にギター。アニソン系メタル系多め。

【奏法解説編】All Over The Nations (HELLOWEEN) ギター弾いてみた

f:id:progre-bandman:20191101222227j:plain

 

導入編より

いつも通りの奏法解説記事にする予定だったのが、あまりにHELLOWEENが好き過ぎてこの楽曲を選んだ話に至るまでに1記事分のボリュームになってしまいました^^;

ここから先は、いつも通りの奏法解説記事でいきます。

 

 

奏法のポイント 

  1. 3拍子のレガートアルペジオ
  2. ただハモるだけではないツインギター
  3. ギターソロ
  4. ラストのサビが転調して下がる?

※チューニングはハーフダウン(全弦半音下げ)です


All Over The Nations (HELLOWEEN) guitar full cover 【Happy Halloween!】

3拍子のレガートアルペジオ


【奏法解説】3拍子アルペジオ@All Over The Nations (HELLOWEEN)

世の中4拍子の楽曲がほとんどの中、のっけから3拍子を使ったフレーズ。

変拍子とは言え決してわかり辛いメロディと言うこともなく、プログレを感じさせる複雑さもありません。

流れ・歌う様なメロディが続くフレーズですね。

 

ストレッチ含みのアルペジオ

上に貼った動画を観て頂ければわかりますが、

2箇所 × 2回 = 4箇所

かなり大きなストレッチ…

7f → 2f

10f → 5f

を使ったプリングを行っています。

 

ストレッチフレーズの場合は、ネックの握り方を見直してみましょう。

一般的にはクラシックスタイルとロックスタイルですが、ストレッチフレーズを弾く場合はクラシックスタイルで弾きます。

この辺が楽曲の中でうまく使い分け出来る様になっておきましょう。

realplayers.jp

realplayers.jp

 

慣れていないとかなりキツいストレッチかもしれません。

この辺を平気で使って来る辺りが洋楽…と言うか、日本人より体格の大きい欧米人らしいですね^^;

まずは自分の出来る範囲でのストレッチフレーズの練習から始めるのは勿論ですが、ギターの構造を見直してみるのも手です。

 

筆者progreがこの演奏動画で使っているのはGibsonのLes Paul Standardシリーズ。

一般的にこのシリーズのギターは、同じく一般的なFender社のストラトキャスターテレキャスタータイプに対して、ナットからブリッジまでの距離(=スケール)が少し短い傾向にあります。

※例外もあります

www.soundhouse.co.jp

 

他にもこの大手2社の間を取った様なスケールを使ったPaul Read Smith(PRS)社のギターを選択するのもありです。

naru-gakki.com

 

自分が弾くギターの選び方は千差万別なので無理強いは出来ませんが、なかなか弾けないストレッチフレーズに対して、この様な対策法もあるということは覚えておいて損はないでしょう。

 

ただハモるだけではないツインギター


【奏法解説】3拍子アルペジオ@All Over The Nations (HELLOWEEN)

この冒頭や間奏で使われている3拍子フレーズ。

動画でもわかる通りツインギターで弾くのですが、ハモる部分全く違うフレーズを重ねている部分があるのが見て取れると思います。

 

ツインリードと言えばメインのメロディに対して、ある一定の度数(一部度数を変えることもある)でハモりを入れて弾くパターンは多くのが曲で聴くことが出来ます。

一方で、この様なある種オーケストラの様な手法は稀で、お互いにつられない様に注意しながら弾く必要があります。

故に、残念ながらギタリストが1人でハーモナイザーを使って弾ききることは困難なので、バンドでは是非ともツインギターで臨みたいですね(^^)

 

ギターソロ (3:19〜)


All Over The Nations (HELLOWEEN) guitar full cover 【Happy Halloween!】

メタルと言えば派手なギターソロ!

はい。この楽曲にもしっかりあります(^^)

 

前半は掛け合いでギターソロを弾く

おそらくですが、それぞれが手癖全開のアドリブで弾いているギターソロではないかと思われます。

筆者個人はヴァイキーやグラポウへのリスペクトも込めて、出来るだけ完コピに近い形でコピーしましたが、正直このフレーズは変えてしまっても良いかと思いました^^;

 

後半はハモリのツインリード

後半は前半とは違い、王道のツインリードのハモリです。

メロスパー(=メロディックスピードメタラー)はこの手の展開に弱いはず(笑)

※筆者も例外ではありませんw

 

フレーズそのものはとても簡単ですので、しっかりキメたいですね(^^)

途中一箇所だけ単独ギターソロフレーズを挟みますが、最後のハモりに向けて良いメリハリになりますので、その辺りも再現してみて下さい。

 

ラストのサビが転調して下がる? (3:57〜)

これ、個人的に珍しいなと思いました。

特に当時の2000年前後の楽曲の場合は、ラストのサビは半音なり1音なり転調で上げてくる場合が多かったのです。

※筆者progreはこんな転調の仕方が好きだったりします(懐かしい)


浜崎あゆみ / Voyage

 

しかし、このHELLOWEENのAll Over The Nationsと言う楽曲は、最後のサビが転調して1音下がっています。

盛り上がりを狙うのは間違いないのでしょうが、サビの歌メロで盛り上げると言うよりは、その後のアウトロでritする部分に向けてより展開を盛り上げる…と言った狙いなのでしょう。

flip-4.com

この辺もオーケストラの様な楽曲展開を意識していて面白いですね(^^)

 

最後に

予定外に2編に渡ってしまいましたが、いかがだったでしょうか?

未だ現役で活躍している、多くのバンドに影響を与えたバンド。

HELLOWEENは間違いなくその部類に入っていると思います。

 

もし、メタルが好きorメタルはそうでもないけど、こんな感じのキャッチーなメロのバンドが好きでHELLOWEENをご存知無いのであれば、是非オススメしたいですね(^^)

 

勿論知っているよと言うメタラーの方にとっても、ちょっと珍しい楽曲選定になったのではないでしょうか?

このブログで取り上げる楽曲の多くは21世紀以降のアニソンが多いですが、たまにはこんな懐かしい楽曲も今後ブログで取り上げていきたいと思いますので、良かったらたまに覗いて頂けたら嬉しいですm(_ _)m

 

これ程の長文を読んで下さってありがとう御座います!

気に入って頂けましたらTwitterもフォローして下さい。

更新時にお知らせしております。(無言フォロー歓迎)

はてなブロガーの方はこちらから読者登録下さい(^^)

 

 

参考音源

 

参考スコア

※注意:絶版の為、法外な値段が付いていることがあります!