はじめに
以前の記事で 、個人的に好きなプログレメタルやテクニカル系、アニソン系のギタリストがstrandberg製のギターを使用していることに言及しました。
要するに私もこのstrandbergのギターが一本欲しいわけなのですが(笑)
まだ買うと決めたわけではありませんが、楽器は高価ですからね。
実際に導入する迄に丹念に調べたり色んな個体を複数の楽器屋で試奏したりと、収集した多くの情報を一度まとめておきたいと思います。
同じく、これから導入を検討されているギタリスト(でなくとも)参考になればと思います(^^)
尚、今回はstrandberg社の最も売れ筋であり、私も導入を検討しているBodenシリーズに絞った内容となりますことを、最初にお断りさせて頂きます。
※この記事の情報は全て2018年9月時点のものです。
現行ラインナップ
本社スウェーデンのカスタムショップ製
今のところ本国製が最も高価で、オーダーメイドなんかも受けるようですね。
基本、どれも50万円超する高価なハイエンド中のハイエンドというラインナップです^^;
日本製 (Jシリーズ)
特別仕様 (J Custom)
様々な仕様が特注製。通常仕様に対して木材やパーツ・塗装ラインナップも様々で、楽器店メーカーが個別にオーダーしているのも結構見受けられました。
特注と言うだけあって、お値段も最低40万円・・・大体は50万円超ですね^^;
通常使用 (J Standard)
こちらは一般的な日本製として統一された木材やパーツが仕様されているラインナップ。
このラインの特徴としてはボディがソリッドのバスウッドに5A杢目のメイプルを貼り付け、ネックはしっかりローストされたメイプルのみという点ですね。
※個体に寄ってはパープルハート材が組み込まれているようです。
ピックアップも3wayで従来のLaceのピックアップにコイルタップが出来ます。
基本的には6〜8弦、アーム(トレモロ)の有無、指板(ローズorメイプル)、塗装仕上げの違いを選択する形になります。
お値段は新品で35〜40万円程度が相場のようです。
インドネシア製 (Original)
最近のマイナーチェンジで新しくラインナップに加わったシリーズ。
それ以前にこのラインナップに相当するモデルはOSシリーズと呼ばれ、韓国製だったそうです。
(今でも一部楽器店や、中古品市場では多く見受けられますね)
こちらもJ Standard同様、基本的な木材やパーツは統一されています。
Strandberg Bodenのスタンダードであるスワンプアッシュのチェンバードボディに4A杢目のメイプルを貼り付け、3p+カーボンのローステッドメイプルのネック。
ピックアップの選択に特徴があり、6弦モデルにはSuhrのSSH+とSSVが、7・8弦モデルにはFishmanのFuluence Modernと言うアクティブピックアップが載っています。
これはOSシリーズ最後のBoden FusionやProg、Metalに採用されていたピックアップ達です。
セレクターも6弦は5wayで一部コイルタップの状態もあり、7・8弦は3wayですが、VolとToneがタップ出来るようになっていて、それぞれVoice 1と2として、幅広い音色設定が可能です。
他はアーム(トレモロ)の有無、指板(ローズorメイプル)塗装の違いを選択する形です。
お値段は新品で20万円台後半が相場のようですね。
中国製 (Classic)
ボディはソリッドのアルダーにメイプルネック、パーフェロ指板(一部例外あり)、
オリジナルピックアップで6弦にはSSHのラインもあり、ピックガードが付いている、というのが特徴になります。
トレモロの有無を選択出来、カラーラインナップも最も豊富です。
ローコストとは言え、ボディやネック形状(特許取得)、マルチスケールのステンレスファンフレットにロック式、(各弦独立)ブリッジは他と共通しています。
好みはありますが、一概に安かろう悪かろうとは言えないところでしょう。
J StandardとOriginalシリーズを比較
私はこのラインナップの中で購入するならば、J StandardとOriginalに絞り込んでいこうと考えています。
実際に楽器屋に足を運んだ際に軽く伺っても、多くはこの2機種が選ばれるということらしいです。
ローステッドメイプル
このラインにあって、下位のClassicシリーズにない点です。
※上位機種にも個体に寄っては採用されていません。
私は今のところローズonメイプルか、ローズonマホガニーのネックのギターしか所有していません。
完全な好みですが、私はメイプルonメイプルの明るさが苦手な為です。
しかしながらこのローステッドメイプルを試したところ、音の立ち上がりは確かにメイプルのそれなのですが、その後に高音が過度に強調されることなく、全体的に落ち着いた音色であったのに衝撃を受けました(゚д゚)!
勿論、ネック形状やボディ構造等が影響しているのは否めませんが、Strandberg以外に、MusicmanのJP-15でもその特徴は確認しておりますので、おそらくこのローステッドメイプルの影響が強いものと感じております。
※JP-15はマホガニーに良い杢目のローステッドメイプルを貼り合わせ、ローステッドメイプルのネック(指板含む)を搭載しています。
いずれにせよ、次に買うギターにはこのローステッドメイプルネックという要素は重要になりそうです(^^)
ソリッドかチェンバードか
これはこの2機種を比較する際に重要なポイントでしょう。
どちらも試奏してきましたが確かに、ソリッドなJシリーズの方が良く鳴る印象を受けました。
しかし以前の記事で言及しましたが、ここは一長一短。
チェンバード加工はそれはそれで、余計な低音の膨らみが防げます。
Strandbergはいずれもハイエンドなギターですから、Originalのチェンバー加工だからと言って、決して鳴りが弱いわけではありません。
ピックアップの違い
Jシリーズには従来のLaceのコイルレスピックアップが、
OriginalにはハイエンドギターメーカーでもあるSuhrやfishmanのピックアップが搭載されています。
正直、音を作りやすいのはSuhrやfishmanのピックアップだと思います。
OriginalがJシリーズに対して下位機種だからと言って、このSuhrのピックアップが廉価と言うことは決してありません。
※実際、韓国製のスタンダードなOSシリーズにはLaceのピックアップが採用されていました。
しかしながら、Laceのコイルレスピックアップも捨て難い。
実際に弾き比べるとよくわかりますが、本当にノイズが少なく、好みはありますが物凄くフルレンジです。
ある程度歪ませるギタリストが通常のピックアップのギターと同じアンプセッティングで弾くと、歪みが足りなく感じると思います。
でも、その分歪みを引き上げても全く問題無い程、ほとんどノイズや音域に影響しません。
勿論、ボディ形状・材質の違いもあるので一概には言えませんが、実は昔のラインであるBoden OSシリーズの中古個体も試奏しておりますので、この特徴はほぼ間違いないと感じております。
Laceのノイズレス、フルレンジ感には驚きました。
あのクラプトンが自分のモデルに採用していたメーカーですから、発売当初の衝撃は凄かったのでしょうね。
塗装の違い
これも好みでしょうか。
公式に寄ればどちらもサテンフィニッシュというサラサラ感のある手触り、とのことですが、実際に手に取るとJシリーズはグロースフィニッシュとはいかないまでも、しっかりと塗装されているように感じました。
故に杢目も大変栄えますし、とても美しい個体が多いです。
一方でOriginalは公式通りのサテンフィニッシュ。
個人的には最近はこちらのより自然に近い感じの方が好みです(^^)
最後に
うーん・・・なかなか結論は出ませんね。
そもそも、Strandbergだけを購入検討しているわけでもないですし^^;
でも、色々と調べたり試奏してみて、最近のギターの色々な発見が出来たのは大きな収穫です。
Strandbergは本当に合理性を追求したギターなので、私のプレイスタイルにはピッタリだと感じますし、合理性を追求するとここまで出来るんだと驚きました。
もし本当に購入することになったら、機材紹介としてレビューしますね(^^)