はじめに
筆者のバンドマン人生で最も影響を受けたと言えるバンド、Dream Theater。
ロックをやっていてテクニカル系に興味があれば、その名を知らないバンドマンはいないでしょう。
You Tubeの弾いてみた動画も数多く投稿され、世界中の上級者達の演奏を観ることが出来ます。
正直、私如きがこれらの方々を差し置いて偉そうに奏法解説など述べられる程の実力はありません(-_-;)
…とは言え、演奏動画に残したいとはかなり前々から思うところでした。
よって今回は奏法解説と言うより、弾く時に意識したポイントや音作りに関して記録していきたいと思います。
このブログに立ち寄った超絶技巧をお持ちのギタリスト様は、暖かな目で見守って頂ければ幸いです^^;
- はじめに
- 最後に
コンセプトアルバム「Metropolis Pt.2 : Scenes from A Memory」
筆者が最初に聴いたDream Theaterのアルバム。
それがこのMetropolis Pt.2です。
当時組んでいたバンドのキーボーディストが教えてくれました。
※彼はDeep PurpleやJanne Da Arcも教えてくれました(^^)
コンセプトアルバムの説明についてはこちらをどうぞ。
説明にある通り、プログレッシブロックでは多様されます。
今回の演奏楽曲は3曲まとめる形になりますが、その実、3トラックで1曲の様な構成になっています。
※チューニングは全てレギュラーです。
Regression (〜2:08)
ピエゾピックアップ
冒頭のアコギっぽい音色はピエゾピックアップによるものです。
今回使ったギターはDream Theaterのギタリスト、John PetrucciのシグネチュアモデルであるJP7。
ブリッジにピエゾピックアップが仕込んであり、ボディ左上(ネックエンドとストラップピンの間)のトグルスイッチで通常のマグネティックピックアップとの切り替えを行います。
アコースティックギターをマイキングした音とは違いますが、エレアコのLineの音に近いかと思います。
3拍子のスウィング
3拍子
通常、多くの楽曲に用いられる拍子は4拍子。
3拍子とは、ワルツ等に代表されるリズムですね。
聞き慣れているリズムではあっても、演奏するとなると普段は使わないリズムではないでしょうか?
※日本の代表的なリズムである3・3・7拍子は繋ぎに1拍ずつ置くので、実質4拍子です
スウィング
このセクションのもう一つのポイントはリズムが少しハネている点。
…未だにスイングとシャッフルの違いがわかっておりませんけれども^^;
Overture 1928 (2:09〜)
Mesa Boogie Road KingⅡをプロファイリング
今回の歪みはMesa Boogie Road KingⅡ Ch3 Modernモードを自分でプロファイリングしたものをKemperに取り込んでいます。
このアルバム当時本人はたしか、TriaxisやRectifireのラックプリや、MarkⅣを使い分けていたと記憶しています。
Triaxis…この記事を書いている現在は廃盤ですが、学生時代に凄く欲しかったのを覚えています(^^)
6連符のフルピッキング (2:50)
最初にコピーした学生当時…このテンポでも速かったと記憶しています。
今では逆にこの速度でしっかり弾く難しさを痛感します…
ここ、ベースもユニゾンしているので、好き勝手なリズムでは弾けないんです(-_-;)
コーラスエフェクト (2:52〜)
後に続くStrange Deja Vuではサビに該当するセクション。
原曲はオーバードライブのギターと、クリーンコーラスのアルペジオがミックスされているサウンドに聴こえます。
オーバーダブが面倒だったので、オーバードライブギターにそのままコーラスを掛けました。
Kemperに入っているBossのCE-1のモデリングを使用したのですが、こうやって完成形を聴くと少々しつこい気がします(-_-;)
本人は当時確か、TC ElectronicのG-Forceだったかな…いずれにせよ、TC系のコーラスの方がスッキリして聴こえたかもしれませんね^^;
3拍子リフ+ホールトーンスケール (3:10〜)
ここでいきなり3拍子のリフ。
プログレメタル(最近はdjentと言うらしいですね)ではよくあるパターン。
一部、ホールトーンスケールも交えた不思議な響きがまたプログレっぽい(^^)
最後の変拍子下降フレーズは未だにきちんと弾けません(-_-;)
メロディアスなソロ (3:43〜)
インスト(=楽器だけの楽曲)よろしく、メインメロディをギターで奏でます。
ギターを始めて数年の学生時代にはなかなか上手く表現出来ず…
あれから色んなギターを聴いたりコピーしてきました。
ちょっとしたスライドや音の入り方、ヴィヴラートやピッキングハーモニクス等を組み合わせて、表情を付けられる様になってきました。
この辺は過去記事でもよく解説している表現力に通ずるものがあります。
まだまだ気になる部分もあるので、日々精進ですね(^^)
変拍子の速弾き (4:00〜)
おそらく、この楽曲で一番の難関ポイント。
この手のフレーズ、John Petrucciの得意パターンと思われます。
変拍子・速い・細かい・正確
今回改めて、自分が全然届いてないなと思い知らされました^^;
所々アクセントで入るピッキングハーモニクスは2回とも外してしまいましたし、クロマティックのフルピッキングや弦飛びフレーズ等、きちんと弾けているとはとてもとても…(-_-;)
泣きのソロ (4:34〜)
再びメロディアスなソロフレーズ。
哀愁漂うメロを表現したつもりです。
スライドって、下から上げるだけでなく、上から下げるのもまた違った表現になると教えてくれたフレーズでもあります。
日本人なので、タメも原曲よりキツめになってます(笑)
スウィープからユニゾンフレーズへ (4:51〜)
スウィープ→チョーキング→スライド混じりの平行移動
ここだけでも難しい(-_-;)
この手のフレーズをこのバンドはどのパートもサラッとこなしてくるから恐ろしい。
そこからまるで運指練習の様なユニゾンフレーズが続きます。
速弾きと言う程速くはありませんが、地味にミスし易いテンポとフレーズです(-_-;)
途中のハモリは動画の通りオーバーダブしましたが、本人達のライヴではシンセと2人で弾いてましたね(^^)
そして最後はベースとドラムも加わってユニゾン。
…滅茶苦茶格好良いです(^^)
変拍子リフ (5:07〜)
プログレメタルやジェントの特徴として、神経を使うソロやリードがハイポジション(高い音)とは限らないと言うことが挙げられます。
このリフもそう。
その前の難しいユニゾンをキメても休む間もなく変拍子リフです(笑)
4/4拍子→7/8拍子と言う王道の変拍子です。
一見、シンコペーションしてると思わせて次の小節に入ると言う^^;
プログレが好きだと、これがクセになるんですよ(^^)
Strange Deja Vu (5:45〜)
Overture 1928は1トラックとしては長くありませんが、インストやプログレを聞き慣れない聴者には、このStrange Deja Vuに対する長いイントロと感じるでしょう(笑)
ここから再び歌入りの楽曲となります。
冒頭のリフ
ダラララ・ダラララ・ダララ・ダラララ
ダラララ・ダラララ・ダララ・ダラララ・ドダラララダラララ
これ、Aメロのバッキングなんですよ(笑)
しかも最後の変な駆け上がりフレーズが難しい(-_-;)
これまた運指練習なんかでみかける弦・フレットの斜め渡りですからね。
※ベースとかユニゾンしてるし(笑)
でも、段々と歌うメロに合っているから不思議^^;
変拍子のBメロ (6:25〜)
7拍子が基本のリズム。
フレーズにしては、ここの運指も凄く複雑です。
※ベース、またユニゾンしてるし(笑)
歌と連動した音の上下ではありますが、Vo、歌い辛くないのだろうか…^^;
(本人達曰く)メガデス風リフ (8:23〜)
(ライヴDVDコメンタリーより)本人達曰く、ここの微妙にテンポチェンジしたところはメガデスセクションらしいです(笑)
※後日久方ぶりにDVDのオーディオコメンタリーを確認したところ、メガデスセクションはここではなく、このアルバムの別の楽曲であるFatal Tragedyの途中に出てくるセクションであることを確認しました。
Dream Theaterファンの方々を始め、誤った情報、大変失礼致しました。
学生時代は十数年前とは言え、歳はとりたくありませんね(-_-;)
シングルコイルのサウンド
JP7のピックアップセレクターは3Wayのトグルスイッチです。
ただ、通常の2ハムのセレクターと違い、真ん中は各コイルの内側が鳴る仕様になっています。
よくあるコイルタップ→セレクターと切り替えなくて良いので、こういった場面では重宝します(^^)
段々と上に音が重なる
ここのリフ、最初はベースのユニゾンもあって同一の音階のみなのですが、繰り返していくと段々と上に音が重なっていきます。
MetallicaのBatteryのイントロ等に通ずるものを感じます。
本来はオーバーダブなのでしょうが面倒だったので、それっぽくコードワークを使って弾いています。
リズム崩し
変拍子もさることながら、スネアの位置も変わったりする厄介なセクションでもあります。
後半はギターのフレーズもスライドによる平行移動が入ったりするので、集中していないとまず迷子になります^^;
※学生時代に先輩ドラマーと合わせた時、筆者はここで迷子になりました(笑)
ここは心を無にして、機械的に弾く様にしています。
ここが終わればエンディング。
…まるで長編大作RPGですね(笑)
お疲れ様でした!
最後に
冒頭に記述した通り、この楽曲は筆者が最初に聴いたDream Theaterの楽曲でした。
今でもDTトップ10に入るくらい好きなのが自分でも驚きです。
学生時代はこれが弾ける様になりたくてずっと練習していました。
※集大成にinstrumedleyをやりましたよ!(弾けなかったけど)
Dream Theater Instrumedley multi display full version - "The Dance of Instrumentals"
正に、筆者の練習の歴史そのものと言っても良いくらい、思い入れのあるバンドです。
少し話は変わりますが、この記事を書いた前の週末に知り合いのライヴを見に行きました。
そのバンドはトップバッターでしたが、他にも気になるバンドがあったので最後まで残っていたんです。
酉のバンドはJam Projectのコピバンでした。
メタルにプログレ的なテクニカル要素、高い基礎力…久々に魅せつけられました。
平均年齢も筆者と同じか、おそらく少し上ではないかという感じのバンドです。
筆者もバンドマンとしては高めの年齢層に突入しておりますが、
「このオッサン凄ェ上手ェ」と思われる様になりたいなと改めて思いました。
アマチュアでも、まだまだ上手くなれる。
日々精進ですね!
これ程の長文を読んで下さってありがとう御座います!
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