はじめに
以前、ギタリストが弾く簡易シンセとして、iRig Keysを使った手法をいくつかの記事で紹介しました。
しかしながらギタリストの中には様々な理由で、ギターを弾いたらシンセ音が出せる方が都合の良いケースもあるでしょう。
例) 鍵盤が弾けない。指板から鍵盤まで手を動かせない程の一瞬の切り替え。ギターと同じ音階を同時にシンセでも出したい。
ギタリストが使いやすいシンセ
最もスタンダードなのはギターシンセと呼ばれる専用機材ではないでしょうか?
プロ(世代的にはPIERROTの潤さんとか)だけでなく、バンドメンバーや知り合いにこれらの機材を使いこなしているギタリストを何人か観てきました。
毛嫌いされるギタリストもいるようですが、表現の幅が広がるのは勿論、ライヴやセッション等で周りに与えるインパクトは大きいと言えるでしょう。
ギターシンセは敷居が高い?
しかしながら機材費や持ち運ぶ機材の総重量含め、まだまだ導入には敷居が高い気がします。
あくまでもギタリストなわけで、ギターの機材もありますから、その楽曲やバンドに対する費用対効果を考えるでしょう。
簡易ギターシンセという選択肢
そこで私が現場で使っている手法に、スプリッター(or AB Box)とiRig Pro使った簡易シンセをご紹介します。
※私が使用しているiRig Proは旧仕様で、最近は iRig Pro I/Oにアップグレードしているようですね。
演奏動画を交えて解説しますね。接続順は全て、
ギター → one control BJF Buffer Split (スプリッター / AB Box) → iRig Pro (オーディオインターフェース) → iPad (iOS端末) → ミキサー
となっています。
※原理さえわかれば、スプリッター (or AB Box)やオーディオインターフェース、iOS端末には複数の選択肢があります。あくまで私の使用例です。
上の動画はギターシグナルをスプリットさせて、ギターとギターシンセを同時に鳴らすパターン。
0:34と1:45辺りで一瞬ですが、聴くことが出来ます。
こちらのパターンはギターシグナルをAB Boxで切り替えて、ギターソロ→ストリングスソロとギター1本で鳴らしています。
切り替えは0:30と0:44で行っています。
ギターシグナルをMIDI信号に
分岐したギターシグナルは、ただiRig Pro等のインターフェースに繋いでもギターシンセとして使えるわけではありません。
ギターシグナルをMIDI信号に変換する必要があります。
最後に
いかがだったでしょうか?
RolandやBossから出ているギターシンセ専用機材には音の追い込みやレーテンシー対策等で敵わない部分は多分にあると思います(そうでないとあの値段は出せませんしね)。
しかしながらこのiOS端末を駆使した簡易ギターシンセのシステムであれば、機材の個数は増えるものの、総重量や総額つまりは総コストは小さくて済みます。
加えて、音源に関しては別のアプリに依存するところなので、ある意味で拡張性が高いと言えるのではないかと個人的には考えています。
最終的には冒頭にも書いた通り、費用対効果を考えて好きに選択すれば良いのではないでしょうか。
今回使用したスプリッター(AB Box)や、音源アプリについては別の記事で紹介しますね。
では、本日はここまで。
ご覧頂きまして、ありがとう御座いましたm(_ _)m